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英語学習を始めたきっかけ
29歳の3月に「本格的に英語を勉強しよう」と決意してから四半世紀以上が経ちました。その前には数度の挫折を経験し、その後も山あり谷ありの連続でしたが、今月、初めて英語コーチとしての収入を得ることができました。
英語を始めたきっかけは、英語の歌詞やミュージシャンのMC、ステージ上でのジョークを理解したいというシンプルな思いからでしたが、次第に英語そのものの楽しさに魅了されていきました。
もともと英語が嫌いだったわけではありませんが、中学時代は遊びに夢中でほとんど勉強しませんでした。高校受験のために一通り勉強はしましたが、その後進学した高校を中退し、定時制高校の建築科へ進学。そこには英語の授業がなかったため、29歳のときに中学レベルから学習を再開することになりました。その際にはNHKラジオの基礎英語シリーズ(中学生向け)のテキストを使いました。
最初の壁と小さな成功体験
学習を始めた当初は全く理解できず、「このまま続けて本当に結果が出るのだろうか」という不安が常につきまといました。時間と労力を注ぎ込んでも何も身についていないように感じ、心が揺れる日々を過ごしました。
そんな中、英語学習を始めて半年後に親しくしていた兄のような存在の方と一緒にサンフランシスコ・ブルースフェスティバルに行くことになりました。その方に「英語の勉強してるんでしょ?英語はよろしくね」と頼まれ、とにかく半年間、1日平均2~3時間の学習を続けました。旅行英会話の本とポケットサイズの辞書を手に、アメリカへ旅立ち、サンフランシスコ、メンフィス、ジャクソンを回りました。
その旅では、半年間の努力が報われる瞬間が何度もありました。その方から「やっぱり努力は実を結ぶね」と感心され、自分も小さな成功体験を積み重ねることができて、自己肯定感が上がりました。しかし、現地ではほとんど相手の言葉が理解できず、悔しい思いをしました。あの悔しさが「もっと勉強しよう」というモチベーションにつながりました。
大学進学とその成果
英語を勉強する中で、「英語が話せるようになるには、英語そのものだけではなく、文化、宗教、風俗、迷信など周辺知識や背景知識の理解が不可欠」という気持ちが強くなり、しばらくして大学の英文科に進学しました。大学では、英語史、音声学、文法、英米文学、西洋史、聖書、神話、異文化理解、比較文化、スピーチ、エッセイライティングなど幅広く学ぶことができました。
社会人になってからの大学生活は、特に時間のやりくりが大変でしたが、「学ぶ楽しさ」に目を見開くような楽しく活気のある毎日でした。卒論に時間がかかったものの、無事に卒業を果たし、その経験は自分を一回りも二回りも大きくしてくれました。
挫折と再起
アメリカ旅行の後も英語学習を続け、2003年にはTOEICで900点を取得しました。しかしその後、燃え尽き症候群のような状態になり、長い停滞期に突入。オンライン英会話を続けていたものの、ほとんど受講しない時期もありましたが、それでも英語とのつながりを絶たずにいたのは幸運だったのかもしれません。
数年前、気持ちを新たに学習を再開し、2024年11月にはついに英検1級に合格しました。この試験は日本人英語学習者にとって最難関とされ、合格率はわずか6%前後。4度目の挑戦でついに合格となり、新たな一歩を踏み出す準備が整いました。
ぼくが英語コーチになったわけ
英語学習を始めるのに年齢は関係ありません。にも関わらず、「英語は小さいうちにはじめないとダメ」「自分にはできない」といったネガティブバイアスを持つ人が少なくないのは事実です。僕はそんな人たちにとっての希望の存在になりたいと思ってきました。
中学でろくに勉強せず、高校では英語の授業がなかった僕が、29歳で中学英語から学び直し、仕事をしながら大学を卒業して、最終的には英検1級に合格するまでに至りました。この経験は、多くの人に「自分にもできる」という自信を与えることができる、説得力のある事例になると確信しています。
僕が英語コーチになった理由は、英語を学びたいという気持ちを持ちながらも、その一歩を踏み出せないでいる人たちに勇気を与えられると思うからです。その人たちの小さな一歩、小さいけれどその人の人生にとっては大きな意味を持つ一歩を踏み出すお手伝いをしたい。みなさんの目標達成を全力でサポートしたい。そんな思いから英語コーチになる決意をしました。
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